週末の光 ポケットにしまい

夜のアスファルト 靴音が響く

胸の奥 きらめき探して

信号待ちの風に 目を閉じる

ガラス越しの自分

缶コーヒーの湯気

繰り返す日々の隙間

抜け道の影をなぞる

小鳥は知らない

名前のない明日

羽ばたく音だけ

朝焼けを揺らす

僕もただ 風の手紙に

行き先を預けてみたい

新しい靴紐 結び直して

昨日の続きを 歩き出す

もし毎日が透明な休日

拾った夢は どこへ行く

自由の輪郭 指でなぞって

守りたいもの 胸ポケット

遠ざかる影を

静かに見送る

物語の裏で

悲しみが波打つ

それもきっと

生きてる証

涙もまた

呼吸のひとつ

欲しかった色を 手放して

希望も期待も 水に流す

心は静かに 波紋を描く

それでもまた 問いかけてしまう

「生きてるって どんな音？」

答えのない問い ポケットに

未来は向こうから やってくる

立ち止まっても 歩き出しても

違う景色が 窓を叩く

それだけさ それだけ

風の手紙を胸に 今を歩いていく